ー今回のインタビューは、お店に北山杉を使われてるという「うえと salon & bar」さんです。
オーナーの上田さん、よろしくお願いします。
上田(以下敬称略):よろしくお願いします。
ーではまず、上田さんについてお話を聞かせて下さい。
上田:出身は兵庫県で、京都に来たのは7,8年前ですね。若い時からずっと将来は自分の店を持ちたいと思って、いろんな所で勉強をさせてもらってました。
ー以前は京都のどこかにお勤めになられてたんですか?
上田:そうですね。飲食で。
前の職場が、三条新町の「やなぎの」という和食のBARで、そちらから独立というカタチで今日に到ると。ざっくり言うとそんな感じです。
ーそうすると「うえと」さんもBARということになるんですか?
上田:一応「うえと salon & bar」としてるんですが、例えば一般的には「コーヒー」、とか「ワイン」とか業態に線引きしてあるじゃないですか?
それは必要なことだと思うんですけど、コーヒーだったらコーヒーが飲みたい方、ワインだったらワインが飲みたい方としか僕自身が出会えなくなってしまう。そういうお店にしたくなかったんです。
コンセプトは0歳から100歳まで。
僕自身はバーテンダーとしてお酒のプロでありたいと思いますけど、それ以外にいろんな人と出会うチャンスでもありたいと思っています。
ーカウンターから北山杉が見えますが、これは建築家の方の提案でこのような内装にされたのですか?
上田:そうですね。建築家さんのデザインの一つとして、北山杉を使おうと。
ー上田さんは北山杉のことは知ってらっしゃったんですか?
上田:もちろん、知ってましたよ。やなぎのでも使ってましたし。
そもそもなぜこういうものを入れるのかというと、例えば土壁、木と土ばかりの空間じゃないですか。
土の塗りまわしだけだとすごくのっぺりするんですよね、空間が。
アイキャッチじゃないですけども、その空間を締めるというモノとして、一つの節目をつける意味として、柱を使っているんですね。
外から中に入ってくる空間の一つの句読点というか、そう、アクセントですね。
ーなるほど。床の間とかも節目って感じで使われているというのも、印象としてありますものね。
上田:これは(個室との境目のほう)柱としてきいてるんですが、こっちは(階段前の北山杉)化粧材ですね。
空間を締める大事な役割として、すごく有効なものですし、やっぱりキレイなものですからね。触って気持ちいいですし。
ーそうですね。建物とすごくマッチしてますね。